HSP気質の適職について考えるこのシリーズ。
今回はIT営業について考察をお届けしていきます。
AIやIoT、ブロックチェーンなどのIT分野は近年ますます注目を集め、営業職で仕事を探している方は注目している方も多いのではないでしょうか?
専門知識がないと転職が難しいイメージもあるかと思いますが、未経験でも採用しているIT営業もありますので、検討する価値は大いにあると言えるでしょう。
興味のある方は、業界の研究と併せてHSP気質の自分に合う職種かどうかも一緒に考えていく必要があるかと思います。
いつもの通り、人材業界で多くの企業を見てきた事に加え、自身もHSP気質である私の視点も交えてお話をしてきます。
ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
この記事で分かること
- IT営業の仕事内容
- HSP気質にとっておすすめできる点とそうでない点
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IT営業とは?
まずはIT営業とはどんなものなのか基本を抑えましょう。
IT営業が販売するもの
IT営業はその名の通り、IT技術を用いた商品を販売する営業職です。
ただITと一口に言っても、その括りはとても幅広く、あらかじめパッケージ化された商品を販売する仕事もあれば、システム自体の開発を提案して受注する仕事、WEBサイトの制作を請け負う仕事など多岐にわたります。
IT営業が課せられたミッション
IT営業はいわゆる営業職なので、売り上げをあげて会社の利益に貢献するという使命を課せられています。
しかしその根底にあるのは、自社の商品やサービスをお客様に活用していただき、コストの削減や業務の効率化などの課題解決をする事です。
困っている企業に対して、最先端の技術を活用して役に立てる事を想像すると、とてもやりがいがありそうな職種と思う方も多いのではないでしょうか。
IT営業は新規開拓の営業?それともルート営業?
先程ご紹介した通り、IT営業は企業によって販売する商品やサービスが多岐に渡ります。
その為、商品販売の新規開拓がメインの営業もあれば、長期的なシステム運用で利益を得るルート営業もありますので、様々な人材募集を目にします。
IT営業は未経験でも求人がある
IT営業の仕事内容をイメージすると、専門用語を多用する難しい職種のイメージはありませんでしょうか?
確かに企業によっては専門的な知識が必要なケースもありますが、意外と未経験者にも採用の間口が広げられている募集もあります。
専門的な事はエンジニアが担当しますし、必要な知識については入社後に学べるように研修を用意している企業も多いので、求人サイトなどで募集内容を確認すると未経験者を募集している企業も多く目にすることができます。
様々なIT営業の商材
IT営業は企業によって様々な商材を扱います。
昔からあるものもあれば、最近注目されているもの、ハード・ソフトなど、実に様々です。
いくつか例をご紹介します。
ハードウェア
パソコン・サーバー・ネットワーク機器などがハードウェアです。
昔から大手企業を中心に販売しています。
クラウドサービス
クラウドは、インターネット上のデータベースやアプリケーションに、パソコンやスマホなどでアクセスして利用するサービスの事です。
クラウドストレージやグループウエアなどを仕事で利用している方も多いのではないでしょうか?
AI関連
近年最も注目されていると言っても過言ではないAIもそれにあたります。
業務効率化や顧客満足度を高める為に、AIが組み込まれたサービスを導入する企業が増えており、ベンチャー企業を中心に新しいサービスが次々と誕生しています。
他にも様々なIT営業があります。
上記以外にも、
- WEBサイトやWEBサービスの制作
- VR、AR、MRなど
- アプリケーション開発
など様々な種類があります。
IT営業の具体的な仕事内容
ここからはIT営業の具体的な仕事内容を見ていきましょう。
もちろん企業によって業務内容が異なる部分もありますので、一般的なのものとしてお伝えしていきます。
新規開拓
営業職の必須業務である新規開拓を行なっているIT企業はとても多い印象です。
大手企業であれば既存顧客も多い為、ルート営業の様な職種もある様ですが、新しいサービスを展開している様なベンチャー系のIT企業は、新規開拓を積極的に行わないと顧客を増やすことができません。
手法は電話、直接訪問、展示会での売り込みなど企業によって様々なアプローチを行なっています。
提案
新規開拓によって見込み客ができたら、具体的な提案を行います。
お客様は、自社の課題を解決する為にサービスを検討していますので、その課題の入念なヒアリングや、サービスを活用してどの様に課題を解決するかなど、提案前の事前準備もとても重要です。
仕様・運用の打ち合わせ
提案が受け入れられて受注が決まったら、本格的なサービスの導入に向けてお客様と打ち合わせをします。
打ち合わせでは細かい仕様の確認や、導入後の運用についてなど、詳細な打ち合わせを必要とする場合があり、エンジニアやデザイナーなどの専門担当が同席する場合があります。
営業はお客様とエンジニアなどの専門担当が円滑にコミュニケーションが取れる様、お客様目線でフォローを行う事が重要です。
スケジュール管理
一連の工程のスケジュール管理も営業の業務です。
お客様と専門担当の間に入り、計画したスケジュール通りに進められる様、時には双方の要望を聞き取り調整を行いながら進めていきます。
アフターフォロー
サービスの導入・納品後のアフターフォローを行う事も大切な業務です。
必要なデータをまとめて報告や、「サービスの使い勝手はどうか?」「改善点はないか?」など、顧客の状況をヒアリングして取引の継続を図ります。
あわせて、その他の商品やオプションなどの追加も提案し、売り上げの拡大に努めます。
IT営業に求められられるスキル
IT営業の仕事内容を見てきたところで、実際に求められるスキルについても確認しましょう。
重要なものから4つほどご紹介します。
IT関連の知識
扱う商材に合わせて必要な程度は変わりますが、IT関連の知識は必須です。
扱う商材についての深い知識はもちろん、それに関わるIT技術についてや、最近のトレンドなど、最低限営業先で困らない程度の知識は必要となるでしょう。
コミュニケーションスキル
営業職にとって重要なコミュニケーションスキルもやはり必要です。
IT営業は販売する商品が複雑で難しいものも多い為、お客様からの信頼を獲得する事が契約獲得への近道となります。
丁寧なヒアリングや的確な情報提供など、お客様に合わせたやり取りができると、気の利く営業として評価されるでしょう。
PCスキル
IT営業はお客様とのやり取りでメールを送ったり、企画書や報告書を作成したりと、PCを活用する事が多い職種です。
最低限基本的な操作ができる必要がありますので、オフィス系ソフトは一通り操作ができる事が望ましいでしょう。
課題解決能力
IT営業は自社のサービスを活用してお客様の課題を解決する事がミッションとなりますので、当然課題解決能力は必要です。
課題を解決するためには、
- 顧客の課題をヒアリングから導き出す
- 顧客の課題を整理する
- サービスの活用によってどのように解決できるかを考える
- 具体的に解決方法を示す
などのプロセスが必要となります。
どのプロセスも「お客様視点」で対応できると信頼を得る事ができるでしょう。
HSP気質におすすめできる点とそうでない点
最後にHSP気質におすすめできる点とそうでない点を見ていきましょう。
それぞれHSP気質である私の主観も混じっていますので、参考にしてもらえたらと思います。
HSP気質におすすめできる点
まずはHSPにおすすめできる点です。
3点ご紹介します。
①細かなフォローができる
複雑で難解なものが多いITサービスは、利用するお客様に対して細かなフォローが求められます。
内容をしっかりと理解してもらえていないと、やりとりがうまくいかなかったり、契約までたどり着けなかったりするからです。
その点、繊細で細かいことが気になるHSP気質にとっては、細かいフォローが得意なため、能力を活かして活躍する事ができると言えるでしょう。
②お客様の様子を察して適切な対応ができる
お客様の気持ちを察する事は、営業職ではとても大切です。
何でも正直に話をしてくれるお客様ばかりであれば苦労する事はありませんが、ビジネス上の付き合いだと本音がなかなか聞けず、契約が流れてしまったり、ある日突然解約の連絡が来たりといった事があります。
その点、人の感情や本音を敏感に感じ取りやすいHSP気質は、日頃から敏感に感じ取れているだけあって得意とするところです。
自分の感じ取った事に対して素直に対応する事ができれば、自然とお客様から評価いただく事ができるでしょう。
③危機管理能力を活かせる
営業職はクレームを受けるリスクを日常的に抱えています。
その為、いかにクレームを起こさないかを工夫することが必要です。
クレームは、説明不足や対応の不備、コミュニケーションの不足など、様々な要因がありますが、大切な事はクレームになりそうな事を見極める危機管理能力です。
危機管理についてはHSP気質にとって得意とするところですので、能力を活かして活躍することができるでしょう。
HSP気質におすすめできない点
続いてHSP気質におすすめできない点です。
こちらも3点ご紹介します。
①新規開拓がある
IT営業は、働く企業にもよりますが、多くの場合は新規開拓が業務に含まれるという事を理解しておく必要があります。
企業によってその割合は異なりますが、顧客の獲得を積極的に行なっている企業であれば、業務の多くを電話や飛び込み営業などに費やす事があると思っておく必要があるでしょう。
新規開拓は、HSP気質にとって正に苦行とも言える業務です。
特に初対面の人とのやり取りが苦手だったり、嫌な事があると長く引きずってしまったりする方には、避けた方が良い職種と言えそうです。
②ノルマなどのプレッシャーがきつい
ノルマや目標などのプレッシャーに晒される職種である事も、おすすめできないポイントです。
営業職なので避けては通れない部分ではありますが、HSP気質はそういったプレッシャーに特に弱いため、注意が必要でしょう。
転職をお考えの際は、働き方やノルマについての考え方を直接企業に聞いてみたり、転職エージェント経由で確認をしたりする事によって、ある程度把握する事が可能です。
大事なポイントになりますので、しっかり確認したいところですね。
③商品が好きになれないと営業が辛い
HSP気質が営業職でストレスなく活躍するためには、「扱っている商品が好き」である事がとても重要です。
なぜなら自分が好きでなかったり、本当はお客様にとって必要ではなかったりする商品を販売してしまうと、売り上げこそ上がりますが、罪悪感が芽生えて長く引きずってしまいます。
これは精神衛生上とても良くなく、結果長く続ける事ができないでしょう。
IT営業に限ったことではないですが、営業職で検討する際には、まず商品の事をよく調べてみる事をおすすめします。
まとめ
今回はIT営業をご紹介してきました。
参考になりましたか?
将来性があり、比較的未経験にも挑戦しやすいので、興味を持った方もいらっしゃるかと思います。
HSP気質にとっては新規開拓やノルマなど、注意する点がある事を理解したうえで、自分に合った企業を探す事をおすすめしたいと思います。
ぜひ良い転職に繋げてくださいね。