HSP気質(繊細さん)の適職考察。
今回は建築営業を取り上げます。
建築営業というと、建築物に関わる営業というイメージはなんとなく湧きますが、漠然としている方も多いのではないでしょうか?
今回も仕事の理解を深めていきながら、適職考察を行っていけたらと思います。
いつもの通り「人材サービスに精通している」&「自身もHSP 気質である」私の知識や意見を交えてお伝えしていきます。
この記事で分かること
- 建築営業の仕事内容
- HSP気質が活かせる点と注意すべき点
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建築営業とは
まずは建築営業とはどんな仕事なのかを見ていきましょう。
実際に営業で扱うものや求人の特徴などを確認していきます。
建築営業は何を売る仕事?
建築営業は、その名の通り「建築物」を商材とした営業です。
建築物というと、マンションや一戸建てなどの住宅やオフィスビル、商業施設など、様々なものが思い浮かびますよね。
それらが建築される際には、建築営業がフロントとして大きく関わっています。
もう少し具体的にお伝えすると、建築物を建てる土地を見つけてきたり、建築物を立てようとする土地に対して、どのようなものを建てるかを提案・獲得するのが建築営業の仕事となります。
営業の対象は?
建築営業が対象とする営業先は、土地の所有者に対してです。
いわゆる「地主」になりますが、地主も個人の場合もあれば、法人や国や県などが所有しているものもあります。
後ほど、営業先によって仕事内容が異なる部分について紹介しますが、まずは「建築営業は土地の所有者に対して営業をおこなう」ということをおさえておきましょう。
不動産営業との違い
似たような職種に不動産営業がありますが、仕事内容は異なります。
建築営業が、先程ご紹介したとおり建造物がない土地に対して提案するのに対し、不動産営業は、物件の所有者と物件を探している人をつなぐのが仕事となります。
賃貸や分譲マンションの営業は、比較的馴染みがあるかと思います。
不動産営業はまさにそれです。
求人の特徴
建築営業は、不動産営業に比べると求人案件数は少ないです。
また、求人の内容は「大きく稼げる」ことをアピールしたものが多く、企業側は「稼ぎたい」志向を持っている方を求めている傾向が強いことも挙げられます。
いわゆる頑張れば頑張った分だけ給料に反映される「成果主義」の仕事です。
興味のある方は求人サイトで検索してみるとよいでしょう。
建築営業の仕事内容
建築営業についてざっとご紹介してきたところで、もう少し具体的な仕事内容を見ていきましょう。
これからご紹介しますが、建築営業は大きく2つに分けることができます。
それぞれ仕事内容が異なりますので、別々に見ていきましょう。
建築営業は営業対象によって2つに分かれる
建築営業は「民間向けの建築営業」と「官庁・自治体向けの建築営業の2つに分かれます。
読んで字のごとく、営業先が異なる部分は想像できるかと思いますが、それぞれをもう少し詳しく紹介していきます。
(その1) 民間向けの建築営業
まずは民間向けの建築営業からです。
営業先は土地を持っている地主・地権者
営業先の対象は、民間向けなので「個人」や「団体」「法人」などの土地の所有者になります。
その中でも、持っている土地を有効活用する「投資」に対してニーズがある所有者が主なターゲットです。
建築営業はそのニーズに対して、賃貸マンションやオフィスビル、商業施設などを建築することによって家賃収入や借地収入などのリターンが発生するなど、具体的な活用方法を提案していきます。
仕事のスタートは新規見込み顧客の獲得から
建築営業としての第一歩は、新規見込み顧客を獲得することからです。
ニーズのある顧客を探し、土地活用を提案する訳ですが、所有者からすると大きな金額の投資となります。
獲得についでは大きなハードルがあり、営業としては説得する営業力が求められます。
長期間をかけて顧客とやり取りをする
実際に見込み客を獲得してからは、長い期間をかけて、様々なやり取りを行います。
建築にかける予算の話や、どんな建物を建てるか、建てた後にきちんと投資分を回収できるかなど、様々なシミュレーションを行い提案をします。
建築営業で特殊な点は「大きな金額を扱う」という点です。
金額が大きければ、それだけ所有者も慎重になります。
様々なやり取りをする中で、必要な説明を行い、少しずつ営業としての信頼を得るという事も重要なポイントと言えるでしょう。
(その2)官庁・自治体向けの建築営業
続いて官庁・自治体向けの建築営業についてです。
営業対象が異なるとどれくらい仕事内容が異なるのでしょうか?
一緒に確認していきましょう。
獲得を目指すのは公共事業
官庁・自治体向けの建築営業が対象とするのは、いわゆる公共事業です。
公共事業も様々な建築案件があり、日頃から官庁や自治体の発信する情報をリサーチし、獲得を目指します。
主な仕事は「入札」
官庁・自治体の公共事業は特定の業者が受注することがないように、原則入札が行われます。
営業は、この入札の獲得が主な業務です。
入札情報を仕入れたら、参加できる案件なのか、また自社で獲得ができそうなものかを見極めて、入札する案件を決定します。
実際の入札にあたっては、書類作成を行うこともあるため専門的な知識が必要です。
民間向けの営業よりも営業力は必要ない?
民間の建築営業は、高い営業力が求められるのに対して、官庁・自治体の建築営業は営業力をあまり求められません。
何故なら入札案件自体はあまり苦労せずに見つけることができるからです。
その代わりに、獲得を目指す案件については、競合他社と入札で負けないようにする必要があり、入札ならではの難しさがあります。
建築営業に求められるスキル
建築営業の仕事内容をざっくりつかめてきたところで、仕事をする上で求められるスキルについても見ていきましょう。
大きく3つご紹介します。
①調整力
まず1つ目は調整力です。
建築物が建つまでにはオーナーや地権者、施工業者、行政など様々人が関わります。
建築営業はそれらの関係者の間に立ち、うまくコミュニケーションをとりながら、円滑に物事が進むように対応することもとても重要な仕事です。
これらの調整をうまく対応できると、とても仕事が進めやすくなりますので、調整力はとても重要なスキルと言えるでしょう。
②建築関係の資格
建築については様々な法律が絡み、専門的な知識が求められるケースがとても多い仕事です。
これらの知識を持ち合わせていないと、民間では、お客様から信頼を得られなかったり、公共事業では落札に影響が出てしまったりと、何かと不利になってしまいます。
そのため、最低限知識として持っておく必要はあり、その上で資格も持っているということであれば、仕事を有利にすすめることが可能です。
建築営業に興味のある方はどんな資格があるのかを調べてみると良いでしょう。
③営業力
建築営業は「営業職」なので、営業力が必要なことは当たり前と考える方も多いと思います。
しかし数ある営業職の中でも、民間を対象とした建築営業は特に営業力を要する職種です。
扱う金額が大きかったり、受注までに根気や粘り強さが必要だったりと、一般的な営業職と比べても一段高いレベルの営業スキルが求められると理解しておくと良いでしょう。
HSP気質が活かせる点と注意すべき点
最後にHSP気質が活かせる点と注意すべき点を見ていきましょう。
HSP気質と一口に言っても様々な方がいらっしゃいますので、ご自身の特徴とよく照らし合わせて見るとよいかと思います。
HSP気質が活かせる点
まずはHSP気質が活かせる点です。
繊細な部分が建築営業にどう活かせるかという視点で、主に2点ご紹介します。
①慎重に物事を進められる
HSP気質は、仕事での失敗を引きずりやすい性格を持ち合わせているため、ミスにすごく敏感です。
そのため、なるべくミスが起きないように自然と行動できることは建築営業に活かせる部分と言えます。
営業を進めていく上で
- 「お客様への説明や提案内容に不備はないか?」
- 「あとからトラブルになりそうな懸念点はないか?」
など、特にネガティブな要素については、一般的な方よりも慎重に対応ができるでしょう。
②相手の立場に立った営業ができる
担当する金額が高額になりやすい建築営業は、案件の獲得において、お客様との信頼関係の構築がとても重要です。
お客様から信頼を得るためには、常にお客様の立場に立った対応が必要となります。
その点においてはHSP気質が「人の気持ちを汲み取ることができる」点において優位性があり、仕事に活かすことが可能だと考えます。
お客様が何を考えているかをキャッチして、状況に合わせた対応が自然と取れますので、お客様の信頼も獲得しやすいでしょう。
HSP気質が注意すべき点
続いてHSP気質が注意すべき点です。
こちらは大きく3点ご紹介します。
①実力主義の仕事と職場環境
建築営業は、様々な営業職の中でもかなりハードな部類に入ります。
もちろん業績を残せる優秀な営業であれば、職場でのポジションや収入についても満足いくものとなりますが、そうでない場合は会社に居づらい状況になりやすいため、続けていくことがとても大変です。
「自分の実力を試したい」「高収入を得たい」など上昇志向の強い方にはおすすめできます。
しかし、HSP気質の方の多くはそれよりも無理のない仕事内容や、ストレスのない職場を好む傾向にありますので、注意をしたほうが良いでしょう。
②休みが不定期
特に民間の建築営業に言えるのですが、一般的なBtoBの営業と比べると休みが少ない点が挙げられます。
というのも、対象のお客様との打ち合わせが、お客様の休みの日になることが多いため、おのずと土日が休めなかったり、アポイントの状況次第で休みの日が変わったりします。
休みを安定して取れないと、ストレスを感じやすいHSP気質にとっては、なかなか厳しい働き方になってしまうということに注意すべきでしょう。
③ノルマが厳しい
営業職は避けて通れない「ノルマ」についても、厳しいことが特徴としてあげられます。
商材が高額であることに加え、獲得の難易度も高いため、ノルマに対するプレッシャーは強くなりがちです。
プレッシャーを受けると本来の力が発揮できないHSP気質にとっては、よほどの覚悟が必要と理解しておく必要があるでしょう。
まとめ
今回は建築営業について見てきました。
もともと営業職を苦手としやすいHSP気質ですが、その営業職の中でも更にハードルが高い分類に入るのが建築営業と言えます。
基本的にはあまりおすすめできませんが、ステップアップや収入アップの方を重視する方がいらっしゃれば、チャレンジしがいのある職種と言えるでしょう。
求人情報をチェックする際は、収入面やメリットの部分だけに目を向ける事がないよう、よく吟味いただけたらと思います。