今回の「HSPの適職考察」は介護職です。
高齢化社会が進む中で、とても必要とされている仕事になりますので、興味のある方も多いのではないでしょうか?
介護職の仕事内容から、HSP気質に向いている点や注意すべき点について、HSP気質&人材サービス企業で様々な職種を見てきた私の視点を交えてご紹介します。
今後転職や就職を考える際の参考にしてもらえたら嬉しく思います。
この記事で分かること
- 介護職の仕事内容
- HSP気質にとっておすすめできる点と注意すべき点
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介護職とは
まずは介護職の基礎知識について見ていきましょう。
比較的身近なお仕事ですが、念のためご確認ください。
介護職は介護サービスの担い手
介護職は、介護保険で提供されるサービスに従事する職種全般を指します。
高齢者が自分らしく、安心して生活をするサポートを、介護施設やデイサービスなどで提供します。
介護サービスの分類
介護サービスは、「施設サービス」と「居宅サービス」に分けられます。
施設サービスは、利用者が生活をする
- 特別養護老人ホーム
- 介護付き老人ホーム
- 介護老人保健施設
など、施設に入所して生活をする施設があります。
また、デイサービスやデイケアなど、施設に通いサービスを受けるものも施設サービスです。
居宅サービスは自宅での生活を支援する介護サービス全般のことをいいます。
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
などの種類があります。
待遇改善が進んでいます
介護職は高齢化社会の現代において、非常に重要な職種となっており、働き手を増やす事が急務になっています。
そのため、働き方や賃金などの待遇改善が近年進んでおり、以前に比べると働く環境は良くなっていると言えるでしょう。
介護職の仕事内容
介護職について簡単に紹介してきたところで、仕事内容についても見ていきましょう。
仕事内容は大きく2つに分類されます
介護職の仕事内容は大きく、
- 身体介護
- 生活援助
と2つに分ける事ができます。
それぞれ簡単に紹介していきます。
1.身体介護
まずは身体介護についてです。
身体介護は、利用者の身体に直接触れて生活のお手伝いをします。
具体的には、
- 入浴介助
- 排泄介助
- 食事介助
- 口腔ケア
- 移乗介助
- 就寝介助
などがあります。
2.生活援助
生活援助は、身体介護とは反対に、利用者に直接触れずに、生活のサポートをする仕事となります。
具体的には、
- 掃除
- 食事の用意
- 買い物
などがあります。
一見するとお手伝いさんのように感じるかもしれませんが、介護保険内のサービスが適用となる業務で、利用者が日常生活で援助を必要とする部分が定められています。
介護職の勤務スタイル
介護職の勤務には、様々なスタイルがあります。
例えば、同じ施設サービスであっても、施設のタイプによってシフトの組み方が異なります。
利用者が通所する居宅サービスやデイサービスなどの、日中を中心に介護を行う施設は、日中で早番や遅番などのシフト勤務に対し、利用者が入所して生活をする老健や老人ホームについては、日中の業務と夜勤の業務を組み合わせて働くスタイルとなります。
夜勤のある仕事については、夜勤手当や深夜割増が付く為、給与は高くなります。
介護職に求められるスキル
続いて、介護職に求められるスキルについて紹介しています。
資格の有無やどんな素質を持っていると良いのかをご確認ください。
介護職の資格
まずは資格の有無についてです。
介護職というと、資格のない方でないと働けないというイメージはありませんでしょうか?
実のところ、介護職は資格がなくても、ある程度働くことが可能です。
実際に未経験でも働ける求人も多く出ています。
ただ無資格の場合は、食事や入浴など、身体介護を中心としたより専門的な仕事が行なえません。
そのため未経験からのスタートでも、対応出来る範囲を広げるために、資格取得しながらステップアップしていくことが一般的です。
ホスピタリティ
介護職は、利用者の方と直接コミュニケーションをとるため、ある種接客業的な側面があり、利用者に満足してもらうサービスを提供する必要があります。
その際に必要なのはサービス精神などのホスピタリティーです。
対応する利用者の状況をよく観察し、「何が必要なのか?」「どんな事をすれば喜んでもらえるか?」など、常に相手の立場に立って考える必要があります。
観察力
先程のホスピタリティーに通ずる部分もありますが、観察力も重要です。
介護の仕事は、利用者の必要とする介護の度合いに合わせて、バランス良く介助を行う必要があります。
手伝いすぎてしまうと利用者のためにもならないため、注意が必要です。
要介護度のレベルに合わせて、ある程度行う業務は決まってくるものの、実際には利用者の方と直接コミュニケーションを取りながら、一人ひとりの違いをよく観察し、その方にあった最低限のサービスを行っていきます。
HSP気質に向いている点と、気をつけるべき点
最後にHSP気質にとって介護職がおすすめできる点と、働く上で気をつけるべき点について考えていきたいと思います。
それぞれご自身の性格や、得意不得意と重ね合わせて確認してみてください。
HSP気質に向いている点
ますはHSP気質に向いている点からです。
3点ご紹介します。
①利用者の気持ちに寄り添える
相手の気持ちが手にとるように分かるHSP気質の特性は、介護職で活かすことが出来ると考えます。
介護の仕事は、簡単に言うと高齢者の身の回りをお世話するお仕事ですが、人とのコミュニケーションがすべてのベースです。
特に自分よりも人生経験の長い方のお世話をするわけですから、介護とはいえ、相手を尊重してあげることがとても重要となります。
HSP気質は相手の考えていることや、どんな事をしてあげると喜ぶだろうといったようなことを常に考えてしまう傾向にありますので、一般的な人と比べると利用者に満足いただけるような対応を出来る素質があると言えるでしょう。
②「ありがとう」を人一倍嬉しく感じることができる
HSP気質の方は、感受性が豊かな事も特徴的です。
感受性が豊かな部分は悪い方に作用することもありますが、反対にポジティブな出来事は働きがいに変えていくこともできます。
その点介護は、利用者の方から直接「ありがとう」と言われる職種であり、この「ありがとう」という言葉は、HSP気質にとって、一般的な方以上に働く喜びとなります。
介護職は決して楽な仕事ではありませんが、そういった喜びもあると思えば、頑張ろうと思えますよね。
③危機管理能力を活かせる
HSP気質は、その慎重・敏感な性格から、危機管理能力に長けている事が多いと言えます。
介護のお仕事は、一つのミスが利用者の命に関わってしまう事があります。
ある程度の経験が必要ではあるものの、HSP気質の方であれば、先を読むことが得意なので、前もってリスクを減らすことに貢献することが出来るでしょう。
HSP気質が気をつけるべき点
続いてHSP気質が働く上で気をつけるべき事です。
こちらも3点ご紹介します。
①夜勤や不規則なシフトに注意。
介護職は、様々な勤務スタイルがありますが、その中でも入所施設については24時間体制となります。
日勤で働く場合も、早番•中番•遅番•夜勤など、交代勤務が一般的です。
HSP気質は、勤務スタイルが安定していないと疲れを感じやすいところがあるので、注意すべき点と言えるでしょう
②コミュニケーションで疲弊しやすい
介護職は利用者とのコミュニケーションがとても大切です。
ところがHSP気質の方は、コミュニケーションが苦手という方が多く、気を遣いすぎて疲れてしまうという事が起きやすいでしょう。
特に高齢の方が相手の場合は、話好きな方だったり、わがままな方だったりする場合もあり、人によっては辛いと感じてしまうかもしれません。
普段から人と話す事に苦手意識を持っている方は注意したほうが良いでしょう。
③利用者の死と向き合わなければならない
介護職は高齢者に対してのお仕事のため、どうしても利用者が亡くなってしまう事を避けては通れません。
どんな方でも、人の死はショックですが、HSP気質の場合は感受性が高い特徴があり、ショックから精神的なダメージを受けやすい事に注意が必要です。
ある程度仕事と割り切るということも、仕事を続けていく上で大切な心構えと言えるでしょう。
まとめ
介護職について見てきました。
いかがでしたでしょうか?
HSP特有の気質は、プラスになる部分が多く、きっと持ち前のホスピリタリティで利用者の満足度を高める事はもちろん、やりがいも感じる事ができるので、チャレンジしたいとお考えの方にはおすすめかと思います。
職場によっては、生活不規則になるなど、気をつけるべき点もありますので、しっかりと検討する事をおすすめします。
それではまた別の記事でお会いしましょう。